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日本の火鉢の源流は古く 縄文時代には「石囲み炉」という 竪穴式住居内に「炉」を設置し、暖を採っていました。火は暖の他に 灯りであり、調理場でもありました。さらに遡って旧石器時代にも炉は存在していたと思われます。ただし発掘例が少なく 詳細は不明なところが多いのです。弥生時代から古墳時代と流れ古墳時代前期に大変革が起こります。それは「炉」から「竈(かまど)」への移行です。これは諸国からの渡来人によってもたらされたものが、西から東へ伝播していきます。関東では4世紀5世紀ですから、西ではもっと早い段階で竈が普及されていたでしょう。竈には「火の神」がいて、左右の「袖」と呼ばれる壁の中に壊れた土器などが包蔵されていたりします。昔は自然界の出来事全てが説明のつかない不思議であって、それぞれに神を立て祈ったのでしょう。
さて、火の移動は灯明皿あたりから灯りを移動させ、炭持ちで暖を移動させ、そして火鉢という「暖」「灯」「調理」という一石三鳥の古民具が普及されました。
今 当店で目にする火鉢は、明治時代から昭和のものです。簡素な「手あぶり」陶器の火鉢。欅や黒柿 桐や桑という銘木をふんだんに使った贅沢なものまで。
今となっても現役で屋内でも使用可能ですが、換気には要注意ですし、火気には要注意です。そこに置くだけでも絵になる古民具「火鉢」。
ローテーブルに、プランターに、金魚鉢にと アイデア次第で様々な用途に使え、雰囲気を醸し出してくれます。
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